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東京都

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研究

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他大学, 地方自治体・国

法政大学

35年ぶりに日本からのゴキブリ新種の発見

2020年11月27日

取組概要

法政大学島野智之教授、竜洋昆虫自然観察公園柳澤静磨職員、鹿児島大学坂巻祥孝准教授からなる研究チームの研究で南西諸島(鹿児島県〜沖縄県)から新たに2種のルリゴキブリ属のゴキブリを発見、ブルーメタリックに黄色い帯の美麗種2種を新種としてZoological Science(ズーロジカル・サイエンス)誌に記載発表しました。

成果

現在、日本産ゴキブリは57種がしられており、今回2種を新種として記載したため、合計59種となりました。このうち、人家の中に出現するのは、1割程度であり、それ以外のゴキブリは、森の朽ち木や洞窟などに生息して、朽ち木などの有機物を食べて生活しており、人間とはほとんど関わりのない生活をしています。

日本(南西諸島)から東南アジアにかけて分布するルリゴキブリ属のゴキブリは、非常に美しい青色の金属光沢や、鮮やかな橙色の紋などを持ついわゆる美麗種です。人家に出入りすることはありません。通常、森林内の朽ち木内などで、腐植質などを餌に生活をしています。

今回記載されたうちの1種、アカボシルリゴキブリEucorydia tokaraensis(ユーコリディア・トカラエンシス)は宇治群島家島、吐噶喇列島悪石島、奄美群島奄美大島、徳之島に分布しており、オスの全長が12.0~13.0 mm、上翅に黄赤色の3つの紋を持つことが特徴です。もう1種のウスオビルリゴキブリEucorydia donanensis(ユーコリディア・ドナンエンシス)は八重山列島与那国島にのみ生息し、オスの全長が12.5~14.5 mm、腹部は紫色で、上翅に不明瞭な黄赤色の帯状紋を持つことが特徴です。

今回の研究では日本産と台湾産のルリゴキブリ属の系統関係を解明するために6遺伝子座を用いてDNA解析を行いました。その結果は、台湾産1種と日本産のルリゴキブリ3種に明瞭に分かれ、我々の形態による分類の結果を支持しました。

関連リンク

https://www.hosei.ac.jp/info/article-20201124125102/

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