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日本文化

甲南大学

哲学者・九鬼周造による 直筆の未公表書簡などを発見

2021年10月28日

取組概要

著書『「いき」の構造』で世界的に知られる哲学者・九鬼周造直筆の書簡草稿と、九鬼と交流のあった文化人約七〇名からの書簡が、甲南大学図書館の九鬼周造文庫から発見されました。甲南大学図書館の「九鬼周造文庫」には、九鬼周造の旧蔵書の他に、多数の原稿やメモ類、業務書類、写真、新聞の切り抜きなどが保管されています。主要な資料を公開するために同図書館がデジタル化の作業を進めていたところ、未公表の資料群があることが判明し、その中に多量の書簡が含まれていることが、小浜善信・神戸市外国語大学名誉教授と川口茂雄・甲南大学文学部准教授の調査により、明らかになりました。

成果

九鬼周造直筆の書簡の草稿は、近代日本における重要な哲学者の人物像について、これまで知られていなかった側面を伝える可能性があります。九鬼宛ての書簡には、西田幾多郎、田辺元、カール・レーヴィットら同時代の哲学者からのものだけでなく、文学者・林芙美子や山口誓子、画家・児島喜久雄、出版人・岩波茂雄など著名な文化人からのものも含まれています。とりわけ、田辺とレーヴィットからの書簡は、これまで実物の所在が不明とされていた、極めて貴重な資料です。甲南大学図書館では今後、数年をかけて発見資料の分類整理作業を進めていく予定です。
甲南大学図書館が所蔵する貴重資料が、昨今国際的にますます注目を高めている九鬼周造の人物と思想をめぐる研究の深化と、日本哲学・西洋哲学・日本文化・西洋文化など、幅広い関連分野の学術研究の発展に寄与することが期待されます。

関連リンク

https://www.konan-u.ac.jp/news/wp/wp-content/uploads/2021/10/public-relations-department-limited/20211026pressrelease.pdf