取組概要
法学部の学生を対象とした「法教育プロジェクト」が12月11日、神田キャンパスで行われた。学生9人が参加し、弁護士の指導を受けながら、「少年法」と「ジェンダー」の二つのテーマについて模擬国会を行い、法案の作成に取り組んだ。
同プロジェクトは学生一人一人が、主権者であることの重みを知ってほしいと、2017年度にスタート。今回は、第2東京弁護士会と埼玉弁護士会から法教育に取り組む弁護士4人を招いた。
成果
少年事件の報道規制を検討したグループは、規制すべき情報、ペナルティーの有無などの4項目について議論を交わした。法学部2年次の男子は「内容を絞った議論でも時間が足りず、現実の立法の難しさを知ることができた」と話した。
「ジェンダー」グループは、女性の政治参画を促すためのクオータ制(性別を基準に人数や比率を割り当てる制度)の導入について話し合った。「割り当てを満たすために、能力の高い人が落ちてしまうのではないか」といった意見や、「LGBTQの視点も必要ではないか」など、学生たちは弁護士のアドバイスを受けながら、話し合いを重ねた。
芦野訓和法学部教授は「社会正義に絶対に正しいものはない。法律を作る際は、多くの人々が納得できるよう議論を重ねる必要がある。考えて発言するには訓練が必要だが、コロナ禍の現在は、面と向かって議論するのが難しい。参加した学生は今回の経験を周囲の人たちに伝えてほしい」と話した。