取組概要
システム理工学部生命科学科・越阪部教授ら研究チームは、ココアやワインに多く含まれるフェノール性物質であるカテキン重合物画分の経口投与が、交感神経系の活性化を介して、燃焼型であるベージュ脂肪細胞を増加させることを実証しました。
成果
燃焼型脂肪細胞である褐色またはベージュ脂肪細胞は、脂肪を分解し、熱として体外に放出することが知られています。カテキン重合物を効果的に食事に取り入れることで、燃焼型脂肪細胞が増え、体内の余分な脂肪を燃焼させることで、肥満や心臓病の予防に役立つ可能性を示しました。
この研究の結果は、カテキン重合物を食生活に取り入れることで、生活習慣病の予防に役立つ可能性を示唆しました。運動と同様に、カテキン重合物の摂取に応じて交感神経活動が亢進し、マウスの脂肪細胞に変化をもたらしました。一方、カテキン重合物は経口摂取しても、体内に吸収されないことから、これらの効果がどのように発現するかについて理解するためには、さらなる研究が必要です。