校章などサムネイル
実施地域アイコン

実施地域

東京都

取組内容アイコン

取組内容

研究

実施体制アイコン

実施体制

ゼミ

連携状況アイコン

連携状況

連携なし

慶應義塾大学

簡易脳波計測で軽度認知障害を早期発見 -軽度認知症を普通の生活の中で判定-

2022年6月16日

取組概要

慶應義塾大学理工学部の満倉靖恵教授、同大学グローバルリサーチインスティテュートのブライアン・スマリ特任講師らの研究グループは、簡単な脳波計測だけで軽度認知障害(MCI)の可能性を示すことに成功しました。この研究成果は認知症の早期発見に役立つことが期待されます。

<研究のポイント>
・認知症・軽度認知障害(MCI)の脳波を計測し、それぞれに特徴があることを示唆した
・簡易な脳波計測で上記が可能となった
・簡易な脳波計測だけで健常・MCI・認知症を特定することが可能になる

成果

本研究グループは簡易にいつでもどこでも計測できる脳波計を使って、120名の被験者を対象に、健常・MCI・認知症の3グループに分けて脳波を計測し、計測したそれぞれのグループで脳波の周波数の特徴を明らかにすることができました。これらによって、健常者・MCI・認知症の脳波にはそれぞれの特徴があることを明らかにしました。この特徴を使えば、脳波を取得するだけで認知症やMCIを判定することができます。使用した脳波計も負担なく、頭に巻くタイプで取り付けに約15秒、計測開始までにキャリブレーション(個々が持つ偏った値を一般化すること)として15秒、トータルで30秒程で計測が可能です。動いても瞬時でノイズを除去し、安定して計測ができるので、どこでも簡単に計測を可能にしました。これらを日常的に使うことで、家にいたまま病院にいくことなく、簡単にMCIや認知症の可能性を計測できるようになると期待されます。

本研究成果は2022年4月22日に学術誌『BMC Psychiatry』に掲載されました。

関連リンク

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2022/6/10/28-124672/