取組概要
中京大学古文書室は、博物館展示論を受講している学生らによる実習展示を、1月17日から23日にかけて開催しました。
博物館展示論は、博物館展示業務を中心に学び、展示の基礎的な考え方を身に付けるとともに、新しい時代の博物館展示について考えることを目的としています。同授業は、学芸員課程を受ける学生にとって必須科目であり、学芸員や博物館の展示について興味のある学生が多く受講しています。
成果
今回の展示では、3つのチームに分かれ、展示に向けたテーマ設定、資料集め、解説の作成など、学生が主体となって取り組みました。
源氏物語や太宰治などの作品に注目したチームは「昔も今も変わらずに作品が愛され続けているポイント、表現が変化した箇所などを知ってほしい」と話しました。展示物の中には、学生自ら保管していた資料を展示し、昔と今の変化が分かりやすいようにするなど、観覧者の理解が深まるような工夫が見られました。
観覧者は「当時の書物について、使われている紙質や文字から時代を推測し、1文字1文字何が書かれているのか調べた、と解説されて驚きました。展示とは、地道な作業の裏付けで成り立っていると感じました」と話しました。