取組概要
近年、想像を超える豪雨災害等、様々な災害が発生する昨今、災害発生時、お互いを助け合う力を最大限に発揮する為には、平時からの自主防災組織・自治体・学校等の連携が不可欠です。
本学では、古賀市(福岡県)と古賀市社会福祉協議会の三者で防災に関する連携事業を行っており、その一環として2023年度第1回地域防災力アップセミナーを開催いたしました。
今回のテーマは「過去の災害からのメッセージ」です。
講師としてNPO法人九州キリスト災害支援センター本部長 市來 雅伸さんをお招きしました。参加者は、事前予約をいただいた地域住民(37名)、古賀市議会議員(6名)、古賀市職員(4名)、本学の学生(9名)の56名でした。
成果
セミナーでは、講師より古賀市のハザードマップを基に災害リスクについて学ぶとともに災害時の備えを阻害する人間の心理、「正常性バイアス」の説明を受けました。多少の異常事態に遭遇しても「これくらいなら大丈夫」という心を平静に保とうとする人間の心理が存在する事と、災害への備えはその心理の存在を超えて具体的な行動実践が求められることを学びました。
また、グループワークでは、5~6人のメンバーでクロスロードゲームを用いて様々な災害事例への対応について話し合いました。一例として「避難所に愛犬を同伴していい?」等に対して、メンバーがYES or NOで答え、その理由を紹介し合いました。その話し合いの過程で、一人一人の声に耳を傾けること、少数意見を尊重しながら被災時の協働生活を行うことの大切さを学びました。世代や立場を超えて、和気あいあいと、そして真剣にディスカッションを行いました。
セミナー終了後、「日ごろから備える意識を持っておくことが大事」「いざという時にどう考え行動していくか参考になった」など、多くの反響をいただきました。
第二部として、希望者には、シミュレーションセンターの見学もしていただきました。