取組概要
芸術学部写真・映像メディア学科星野浩司教授研究室の学生など15人が、西戸崎駅(福岡市東区)と宇美駅(糟屋郡宇美町)を結ぶJR香椎線の利用を促すため、新原駅(糟屋郡須惠町)の駅名看板リニューアルやシャッターペイントを行いました。
芸術学部と理工学部の学生がJR九州と協力して進めている「JR九州応援プロジェクト」の第三弾として、2022年8月から現地調査を実施。JR香椎線全16駅の中でも乗降客数が少ない同駅は、2015年に無人駅となってから老朽化に拍車がかかり、塗装の剥がれや看板のくすみが目立つように。また、有人駅時代の改札口を締め切ったシャッターが、寂しい印象を与えていました。
学生たちは、周りの景観に馴染むようレトロ感やモダンを感じる「大正ロマン」をテーマとし、駅看板には丸みのあるゴシック体の駅名とくすみがかった明度の低い色を彩色。シャッターには、大正時代のアイロンや洗濯機、冷蔵庫や人力車などを描きました。
成果
シャッターペイントに携わった、ビジュアルデザイン学科2年の櫻木一真さん(九産大付属九州高校)は「レトロな雰囲気を出すために、わざとかすれたように表現しました。雨風にさらされても退色しないように油性塗料を使いましたが、臭いなど取り扱いに苦戦しました」、駅名看板を制作した写真・映像メディア学科4年の植木拓海さん(福工大附属城東高校)は「大正時代によく使われていた配色を調べたり、8種類以上のフォントを試すなど、『大正ロマン』の雰囲気により近づけるように努めました」と話します。
JR香椎駅宮﨑恵介駅長は、「学生たちが新原駅の雰囲気を明るくしようと、デザインの力で試行錯誤してくれました。これからも地域の方が気持ちよく利用できる駅にしていきたいです」と笑顔で話します。