取組概要
千里山キャンパスで12日、大阪ボランティア協会の青山織衣氏を講師に招き、関西大学ボランティアセンターによる災害ボランティアガイダンスを実施しました。
社会福祉士・精神保健福祉士である青山氏は、社会福祉協議会で市民活動支援を担当したのち、現在は大阪ボランティア協会でボランティアコーディネーターとして、ボランティアの応援を求める人とボランティアをしたい人をつなぐ役割を担っています。
成果
講演では、大阪ボランティア協会の支援活動について紹介した後、「被災すると自分の身の回りの環境がどうなるか」と問いかけ、被災地の実際の画像や実例を交えて説明。住居などの物理的な被害やケガ・病気に加え、メンタルの不調や経済的な打撃など、目に見えにくい部分も大きいと述べました。また、実際は困っていても「助けてほしい」と言い出しにくい人も多い事実や、能登地方では現在も水道が復旧していない地域があり、継続した支援が必要である現状についても語りました。
受講者からの「災害ボランティアは、力仕事が多いのでは」という疑問に対して青山氏は、炊き出し、足湯、地上での高所作業員の手伝い、子どもの勉強机の組み立て、お茶会の提供、住居訪問、物資の仕分けなど、「泥出しやがれきの撤去だけではない」多様な支援方法を紹介。また、自分が被災した場合、「まずは自分や家族の身の安全の確保を最優先に」「(生命を守れる可能性の高い)72時間を自分で生き延びること」と、真に迫るようなメッセージを伝えました。
ガイダンスに参加した学生からは、「災害ボランティアは力仕事や危険なイメージでしたが、被災者の方と話をするだけでも心のケアにつながるのだと思いました(商学部2年次生)」、「私もできそうなことや大阪にいてもできることがあると分かり、(参加できるボランティア活動を)もっと探したいです(商学部1年次生)」「『泥を見ず人を見よ』という言葉に、本当の被災者支援の在り方に気づかされました(社会安全学部2年次生)」などの感想が寄せられました。