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中京大学

中京大学公開講座 ソフトサイエンスシリーズ第45回「地震研究・地震防災の現状と将来」が名古屋市科学館で開催

2024年10月4日

取組概要

 中京大学開学70周年記念中京大学公開講座ソフトサイエンスシリーズ第45回(共催/名古屋市科学館、中部経済同友会)が10月1日、名古屋市科学館「サイエンスホール」で開催されました。コロナ禍を経て、名古屋市科学館では2018年以来の開催となりました。

成果

 今回の講座は、講師に名古屋大学減災連携研究センター長・教授、博士(理学)の鷺谷威氏を迎え、「地震研究・地震防災の現状と将来」と題して行われました。東海地方は、いわゆる南海トラフ地震の影響が懸念されるエリアです。今年8月には、南海トラフ地震臨時情報が発表されたこともあり、会場は満員。約120人が聴講しました。

 鷺谷センター長は、地震発生のメカニズムや、国内外における地震発生状況や代表的な大地震の解説に始まり、世界の地震研究をけん引してきたといっても過言ではない日本の地震研究の変遷と現状を語りました。科学技術が発展をしても未だ困難とされる地震予知については、「将来起きる地震の場所、時期、規模を特定することが地震予知であり、この3項目のうちどれか一つでも欠けると意味をなしません」とし、地震研究がまだ140年程度の新しい分野であり、そもそも大地震がごくまれな現象であること、予知のための信頼できるデータや知見の蓄積が圧倒的に不足していることなど、"なぜ困難なのか"根拠を示しつつ解説。また、地震による被害を最小限にするためには、「いつ起こるか?よりも、避難なども含めた社会的な対策と、耐震工事など工学的な対策を組み合わせ、"減災"を重視していくことが大切です」と話しました。

 地震研究の第一人者である鷺谷センター長の言葉を熱心にメモする聴衆も多くみられ、講演終了後は「鷺谷先生のお話はとても理解しやすかった」「減災という視点を持ち、今できる対策を考えるようにしたい」という声が寄せられました。

 鷺谷氏の講演終了後には、共催である名古屋市科学館の地学担当の学芸員から、科学館における地震に関する展示の紹介があり、聴衆らが早速見学に訪れる姿もみられました。

 本講演の司会は、学生広報スタッフ「ライト」の青山未夢さん(文学部3年)が務めました。

関連リンク

https://www.chukyo-u.ac.jp/news/2024/10/024291.html