取組概要
11月1日(金)、人間学部人間文化学科1年次を対象とした授業「フレッシュマンセミナー」の一環として、震災語り部活動の体験を行いました。
当日は震災遺構である旧大川小学校(石巻市)に赴き、「大川伝承の会」の共同代表を務める鈴木典行さんから震災当時に大川小学校で起こった出来事についてお話いただきました。震災発生後、児童と先生たちは学校の校庭に避難しました。児童たちの中には、「裏山へ逃げよう」と声をかけた子もいましたが、当時のハザードマップの想定では津波が来ない場所になっていたことなどから、先生たちは川沿いの三角地帯へ移動する選択をしました。その結果、多くの児童と先生たちが津波の犠牲となりました。
当日は児童たちが避難しようとした山道を実際に歩き、また、鈴木さん自身がなぜ語り部活動を行っているのかについてもお話いただきました。
成果
語り部活動を体験した当日は、児童たちがたどり着けなかった裏山へ案内していただきました。
津波到達地点を越えた見晴台に立ち、当時大川小学校に通っていた娘さんを亡くした鈴木さんは、自分にとっていつまでも振り返ることの苦しいこの場所で語り部活動を続ける意義を話してくれました。
この経験を次の世代に必ず伝えていかなければならないというこの石巻地域の課題を、学科の1年生が実感できた非常に貴重な経験になりました。