取組概要
「Listen to Gym」は2013年から天理大学とドイツ・ケルン体育大学との間でおこなわれている共同研究で、身体を動かして言葉を学ぼうという試みです。
2015年には天理大学創立90周年事業のひとつとして、日本で初めて実践授業がおこなわれ、この内容については翌年、フランス・ソルボンヌ大学にて発表し、大きな関心をいただきました。
2015年以来、毎年おこなわれている実践授業は、今年は「ドイツ語」の授業でおこなわれました。また、「身体コミュニケーション」および「スポーツ政策」の各授業では講演がおこなわれました。
成果
実践授業では、身体を動かしながらドイツ語で挨拶をしたり、母音の発音練習を繰り返したりしました。また、手拍子や足踏みでリズムをとりながら、身体名称に関わる単語の発音練習などをおこないました。特に、はっきりと発音することを心がけるように、指導がありました。
実践授業を受けた学生は「異文化に触れることで、新たな自分を発見し、新鮮だった。言葉はコミュニケーションなので、相手を意識することが大事だということがわかった」と感想を述べました。
講演では、創造性と身体の動きについて、5年間の共同研究の成果が報告されました。身体的成長とともに創造性は失われていくが、創造性を保つには失敗を恐れないことが大切であり、やってなかったことをやってみることが効果的であるとして、異なる言語を使うことは創造性を豊かにするのに有効であると語りました。
また、2016年に「スポーツ交流実習」で渡独した本学の学生たちにおこなったテストの結果から、日本人とドイツ人では身体の動かし方が異なるという報告がされました。