機能性表示食品「金姜柑」の開発を支援

 生命科学部芸術学部地域共創学部と協力して、調剤薬局チェーンを展開する株式会社アガペのグループ会社である株式会社アガペファーム(朝倉郡筑前町)で初めての機能性表示食品の商品化を支援しました。

 新商品は熊本県産の生姜を主原料とするジンジャーシロップで「金姜柑きんきょうかん」と名付けられ、気温や室温が低い際に末梢部位の体温を維持する機能を持つということを表示できる機能性表示食品として10月1日より、調剤薬局アガペ店頭などで販売されます。

 機能性表示食品とは、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品とともに保健機能食品として健康機能を表示することが許された食品のことで、届け出が受理されるためには、企業の責任で、最終製品を用いて臨床試験を行うか、専門家による国内外の膨大な関連研究を網羅的に収集・精査するシステマティックレビューを行い、機能の科学的な根拠を説明しなければなりません。従って、中小の食品メーカーでは健康機能を表示できるというメリットは理解しながらも、企業にとっての負担が大きく、申請を断念するケースも多いのが現状です。

 九州産業大学では、生命科学部において国内外の生姜に関する18,000件以上の研究の中から約100件の信頼性の高い文献を精査するシステマティックレビューを行い、機能性を表示するため必要な有効成分含量を特定するとともに、試作品の機能性成分分析を繰り返し、レシピ決定を支援しました。また、生姜食品の市場分析に基づいたマーケティング戦略を地域共創学部で策定し、芸術学部でブランドマークやパッケージ、ラベルをデザインするなど、学部間横断の産学連携プロジェクトとして取り組み、新たな機能性表示食品の完成に至りました。

 今後、株式会社久留米リサーチ・パークや福岡県工業技術センター生物食品研究所などと連携して、福岡県の食品メーカーの機能性表示食品開発支援を強化し、地場の食品産業の発展に寄与していきます。

≫プレスリリース「産学連携で新たな機能性表示食品を開発

【生命科学部】

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