取組概要
川上ゼミによる雑誌『SHOW』14号が完成した。企画、取材、撮影、執筆、編集をすべて学生が行い、年1回発行している。
成果
今号の特集は「食の豊かさ」。食品ロスやコミュニティーカフェ、純粋菜食主義(ヴィーガン)などを取り上げ、関係者にインタビュー。家畜にストレスを与えず飼育する「アニマルウェルフェア」では東京・八王子の牧場を取材し、日本ではあまり知られていない畜産動物の福祉と、食の関係を問いかけた。編集長の稲川佳楓さん(文3)は「食品ロスといった物理的な側面だけではなく、食の選択の豊かさや、食事環境の豊かさ、食品開発の豊かさなどさまざまな切り口で掘り下げた」と話す。
このほか、ウェブメディアで活躍のライター・カツセマサヒコさんのインタビュー、共有スペースや共同作業で緩やかにつながりながら暮らす「コレクティブハウス」の紹介など、特集以外の記事も充実している。
編集学・出版学がテーマの川上ゼミ。
編集という行為は、現代社会のさまざまな事象や過去に起こったかずかずの事柄を、自らの問題意識に即して再構成し、新たな視点を導入して世の中に提示すること。
出版とは、編集行為に基づいた文章や図版を印刷・刊行し、後世に残すこと。
どちらも現代社会への深い関心と鋭い洞察を必要とする。そうした能力を、研究発表や具体的な編集作業を通じて獲得することを目標としている。
同時に出版編集の実践として、雑誌『SHOW』の編集を行ない、実際に編集会議を開き、企画を考え、執筆依頼、インタビュー、原稿執筆、入稿、印刷などの編集作業をし、パソコンソフトのインデザインやイラストレーターの習得も行っている。