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実施地域

京都府

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取組内容

研究

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実施体制

学部・学科

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連携状況

他大学, 企業

同志社大学

マルチメディア・データマイニング ―AIによる知的創造活動の分析と支援

2020年7月1日

取組概要

本研究の目的は、画像や文書などのマルチメディアコンテンツにAI技術を適用し、人々の知的創造活動における経験・知識とその変遷を発掘(マイニング)すること、その結果を用いて、コンテンツの制作や閲覧をより便利にすることである。

ソーシャルメディアやディジタルデバイスの発達に伴い、人々は生活の一部を写真や文書で表現し、ウェブ上で共有するようになった。学術界においても、研究成果のディジタルアーカイブとオープン化が進み、インターネット上でのアクセスが容易となりつつある。これらの大量のマルチメディアコンテンツは、アートや文化、学問や研究などの知的創造活動に関する経験と知識の宝庫である。これまで、コンテンツの形態に適したAI技術を構築し、雑多なコンテンツから価値ある情報を抽出するための研究を続けてきた。具体的な内容として、コンテンツの自動トピック分類、感性に基づく検索、人気予測、トレンド情報の抽出と可視化が挙げられる。

成果

これまでに研究したAI技術と知見をもとに、コンテンツサービスを展開する民間企業と連携し、新たな着眼点に基づく検索機能の社会応用を目指している。国内最大規模のファッション通販サイトを運営する株式会社ZOZOテクノロジーズとの共同研究では、コーディネート画像解析によるスタイル分類(例:「ゆるコーデ」の自動検出)に取り組んでいる。研究の進展により、AIによるトレンド発見や、ファッションコーディネートの提案が期待できる。また、地図共有サービスを展開する株式会社Strolyとの共同研究では、文字認識と画像認識に基づく地図トピック分類手法(例:グルメマップや寺散策マップの分類)を提案した。これにより、ユーザは目的に合った地図を容易に入手できるようなる。

テクノロジーやサービスが加速的に発展・複雑化を続ける昨今、画像や文書として蓄積された経験・知識のマイニングと可視化は、次世代の知的創造活動を支える重要な技術である。一方で、AI技術開発においては、シミュレーションと評価を自由に行うための大量のデータセットが必要不可欠である。これまでの研究開発と同様に、学術界における新しい技術の創造と、大量のデータを保有する民間企業との産学連携のサイクルを重視し、AI技術の発展と社会への応用を目指していく。


※この取組は、提言・事例集『私立大学理工系分野の研究基盤の強化と向上-科学技術イノベーションの推進に向けて-』で紹介した研究事例です。
詳細等は関連リンクをご覧ください。

関連リンク

https://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=2822