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健康

東邦大学

未確認の多様なレジオネラ属菌が南極の湖にも生息

2021年3月5日

取組概要

病原菌の網羅的な調査を目的として、第60次南極地域観測隊(2018年~2019年)において昭和基地の上水設備(貯水ダムなど)と南極大陸沿岸の湖(20か所)から試料を採取しました。

帰国後、試料からDNAを抽出し、培養を介さない方法で細菌叢(多様な細菌の集まりのこと)を大規模に解析しました。

その結果、レジオネラ属菌由来のDNA配列は、基地の上水設備と、調査したすべての湖沼で確認されました。

また、その中の一部のDNA配列については、基地と湖沼の双方で検出されており、南極の自然環境から基地に侵入し、定着した菌種があると考えられました。

一方、基地のみで検出されたDNA配列については、観測隊員が南極の外から持ち込んだ菌種のものである可能性があります。

成果

南極の自然環境でレジオネラ属菌が調査されたのは初めてのことで、この属が低温にも適応できる多様な種を含んでいる可能性が示唆されました。

また、人間活動により持ち込まれた菌種が基地に定着していることは、南極や宇宙など、隔離環境で活動する人々の移動の際に生じる病原菌持ち込みのリスクを示しており、南極においても継続的なモニタリングが重要です。

関連リンク

https://www.toho-u.ac.jp/press/2020_index/20210225-1121.html