取組概要
立命館大学古気候学研究センター(滋賀県草津市)を中心とするグループは、堆積物から化石花粉を高純度抽出し、さらに抽出された花粉の放射性炭素年代(14C年代)を測定する技術の実用化に成功しました。
成果
14C年代測定は、過去の出来事を記録した堆積物がいつの時代のものかを読み解く技術ですが、堆積物の中から、常に分析に適した試料が見つかるとは限りませんでした。花粉はほとんどの堆積物に豊富に含まれているため、従来は 14C年代測定が困難だった堆積物でも分析が可能になります。それにより、過去の自然災害の発生時期や周期、気候変動の歴史などを詳細に把握できるようになります。
考古学や古環境学といった学術分野に限らず、災害予測、防災施策、土木・建設事業などにも大きな波及効果を持つことから、持続可能な社会の実現にも寄与することが期待されます。