取組概要
商学部の横山恵子ゼミは、「ベンチャー論」を中心に様々な組織現象についての調査研究を実施。特に「新規事業開発に関する戦略・組織形成」について、「起業家活動」の実践を通じて理解を深めています。近年は、「ソーシャル・アントレプレナーシップと協働」にフォーカスした研究活動を展開しています。
現在は産地廃棄野菜問題と廃棄衣料問題の解決を目指す「魔女プロジェクト」を展開しており、このたび産学連携で SDGs 商品を開発しました。“食”のアプローチからは「ちょっとリッチな海老芋ポタージュ」、そして“衣料”のアプローチからは「ばね口ポーチ」と「トートバッグ」を開発しました。
成果
「食の魔女」チームは、賞味期限の過ぎた非常食の廃棄問題に着目し、「普段から食べたいと思える美味しい非常食を作れば解決できるのでは?」という発想から商品開発に着手。食品ロスゼロを目標に掲げる開屋本舗株式会社(大阪府富田林市、代表:開田早代)および食品工房株式会社(大阪府富田林市、代表:安田直文)と連携して製造した缶詰スープ「海老芋ポタージュ」は、クリーミーで栄養満点、どんな時でも常温ですぐに食べられる商品に仕上げました。さらに原材料に廃棄野菜を用いることで、同時に 2 つの食品ロスの削減につなげる工夫も。また、パッケージデザインは社会福祉法人若草会(東大阪市)の障がい者の方々が描いたもので、ユニークなアート作品となっています。
一方、「衣の魔女」チームは、繊維の専門商社として様々なリサイクルの取組みを展開する株式会社チクマ(大阪市、代表:堀松渉)と連携し、“未活用生地”を使用したアップサイクル(*)商品を企画。商品名は、活動理念の「WITCH」(Welfare:福祉、Improve:改良する、Tie:繋がる、Clothing:衣服、Hope:希望)と「chill:リラックスする」を掛け合わせ、「WITCHILL(ウィッチル)」と命名しました。子どもから高齢者まで、幅広いユーザーが入れたいものを自由に入れられる使い勝手の良さが特長で、製作は大阪市の就労継続支援 B 型事業所(OLIVIA+、Chouchou、道の空)の障がい者の方々が担います。丁寧な手作業による愛情がこもった上品な商品となっています。