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中央大学

中央大学とトッパンフォームズ、紙媒体と電子媒体の情報伝達効率の差異に関する共同研究を実施-理解度と閲読時間には媒体への「慣れ」が影響-

2021年11月2日

取組概要

中央大学国際情報学部飯尾研究室とトッパン・フォームズ株式会社は、紙媒体と電子媒体の情報伝達効率の差異に関する共同研究を実施し、文章や図を閲読した際の理解度と閲読時間に関して、年齢や媒体の特性よりも、媒体への「慣れ」の影響度が高いということを確認することができました。

成果

 本研究では、紙媒体・電子媒体それぞれの情報伝達効率の判断基準を、文章や図を含む原稿の「理解度」と「閲読時間」とし、年代別に把握することを考慮して、被験者を、若年層である20代、中年層である30~50代、高齢層である60~70代の3グループ、各10名に設定しました。被験者には、紙とディスプレーそれぞれに同様の内容・体裁の文章・図を含む7パターンの原稿を提示し、理解度と閲読時間を測定しました。なお、理解度は、提示した原稿の内容に関する設問(4~5問)の正答率によって判断しました。また、紙媒体・電子媒体それぞれの「慣れ/不慣れ」や「好き/嫌い」といった利用状況などに関する属性アンケートも行いました。

 研究の開始当初は仮説として、「年齢層に関わらず、紙媒体が電子媒体よりも一貫して情報伝達効率が高い。ただし、年齢層が低いグループほど電子媒体の情報伝達効率が高くなる傾向がある」と想定していました。
 理解度は、若年層では電子媒体の方が高くなり、中年層、高齢層では差は見られませんでした。また、閲読時間は、若年層・中年層では電子媒体で短くなり、高齢層では紙媒体で短い傾向にありました。この結果から、高齢層では紙媒体において閲読時間が短く、電子媒体との理解度に差は見られなかったため、仮説の通り紙媒体の方が電子媒体よりも情報伝達効率が高かったと言えます。一方、若年層・中年層では電子媒体において閲読時間が短く、理解度も若年層では電子媒体が高く、中年層では差が見られなかったため、仮説に反し、電子媒体の方が紙媒体よりも情報伝達効率が高かったと言えます。
 その要因として、属性調査において、中年層のグループと若年層のグループでは「日常的によく使い、慣れている媒体は電子媒体である」と回答した割合が高かったことから、媒体への「慣れ」が影響していると考えられ、紙媒体と電子媒体のどちらが情報伝達に適しているかは、年齢や媒体自体の性質よりも、利用者と媒体の関係性の方が影響度が高いと結論付けました。

 この結果から、ダイレクトメールや通知など紙媒体や電子媒体を用いるコミュニケーションにおいては、受け取り手の年齢だけではなく、属性を考慮した上で、最適な媒体を選択したり、紙媒体と電子媒体の両方を組み合わせたりといったきめ細やかな情報伝達手段の設計を行うことが重要であると考えられます。

関連リンク

https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/communication/press/2021/10/56916/
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