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慶應義塾大学

新型コロナウイルス感染症流行下の日本における結婚・離婚・出生の推移について

2022年5月17日

取組概要

慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室のガズナヴィサイラス研究員、野村周平特任准教授らの研究チームは、日本全国および地域別の人口動態統計を用いて、コロナ禍とそれ以前における結婚数・離婚数・出生数の推移を分析しました(2017年1月〜2021年5月まで)。

過去5年分のデータに基づき、パンデミックが発生しなかった場合の結婚数・離婚数・出生数を予測しました。実際の報告と比較した結果、一度目の緊急事態宣言中(2020年4〜5月)に、結婚数と離婚数に減少が認められました。

加えて、2020年12月〜2021年2月には出生数の減少が認めらました。この時期は一度目の緊急事態宣言の8〜10ヶ月後にあたり、その頃に妊娠を控えていたカップルが多かったと推測されます。一方で、結婚数・離婚数・出生数いずれにおいてもコロナ禍での増加は認められませんでした。

成果

コロナ禍によって将来あるいは漠然とした不安や経済的な悩みが生じ、結婚や離婚を延期・中止し、またパンデミックに直面してカップルが妊娠の意思を変化させた可能性が伺えます。この変化によって、少子化はさらに進む可能性があります。2021年6月以降、結婚や出生が逆に増加するかもしれず、今後さらなる研究が必要です。

本研究成果は、2022年5月15日(英国時間)に、国際学術雑誌『BMJ Global Health』に掲載されました。

関連リンク

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2022/5/16/28-123926/

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