取組概要
車いす利用者が抱える困難や適切な介助方法などを知る「実践!車いす体験講座」が2023年6月17日、神田キャンパスで開かれ、学生と職員12人が参加した。障がい学生支援室の主催で、東京都千代田区で障がい者や高齢者のサポートを行っているNPO法人ホープ代表の永田潔さんが講師を務めた。
車いすの種類や構造、基本的な操作方法を学んだ後、参加者は2人1組になり、車いすの利用者役と介助者役を交互に務めながら10号館やその周辺をまわった。わずかな段差が、車いすでの移動の大きな妨げになることなどを体感した。また、学生食堂の券売機や自動販売機の利用については「上の方まで手が届かず、自力でボタンを押すのは難しい」といった感想があがった。
成果
質疑応答の時間には、参加者から多くの質問が寄せられた。起こりやすい事故と留意点について聞かれた永田さんは、「段差などに引っ掛かり、前に倒れてしまうケースが多い。どんな危険が潜んでいるか、介助者は常に想像を働かせてほしい」とアドバイスしていた。
障がいについて理解を深めるために講座に参加したという国際コミュニケーション学部1年次生は、「車いすを動かすのは想像以上に体力がいることが分かった。困っている方を見かけたら、積極的に声をかけたい」と話した。
別の国際コミュニケーション学部1年次生は、「車いす乗車時の目線は低く、普段とは見え方や感じ方が大きく異なることに驚いた。その違いを埋めるためにも、利用者と介助者双方のコミュニケーションが大事だと感じた」と感想を述べた。