取組概要
1月12日(日)、本学11号館クララホールにて、国際シンポジウム「歴史の共有と協働 — ニューカレドニア、日本、フランス — 移民史、協働教育、そして5・13事件」が開催されました。本シンポジウムは、本学と教育・研究に関する合意書を交わしている、ニューカレドニア大学との協同プロジェクトの一環となります。
成果
第1部で、憲法改正案をきっかけに2024年5月に勃発した暴動とその背景について、初代在ヌメア日本国領事事務所長をお務めになった増田是人先生と、実際にニューカレドニアで事件に居合わせたニューカレドニア大学のナターシャ・ストレンペック先生にご報告いただき、第2部では、日本や東南アジアからニューカレドニアに渡った移民の歴史について、ストレンペック先生、関西学院大学の津田睦美先生、二村淳子先生、明治大学の鵜戸聡先生から貴重な研究発表とコメントがありました。
こうして「楽園」というひとことで形容されがちなニューカレドニアの現在、そして日本とも重なり合うその歴史を考える多くのヒントを会場全体で共有したあと、第3部では、両国の若い世代がともに未来を切り拓く試みのひとつとして、ニューカレドニア大学と白百合女子大学との間で実施している、オンライン国際協同学習(COIL)の様子とその成果に関して、ニューカレドニア大学側の担当者であるガルニエ真理先生と、白百合女子大学側の担当者であるアリア・デムナチ講師がお話くださいました。
参加者は80名ほどとなり、登壇者と会場との議論も活発で、想定をはるかに上回る大盛況となりました。5・13事件の記憶も新しく、また近年、ニューカレドニアと日本との間では、大学間だけでなく高校間でも協力体制が緊密化していますが、ニューカレドニアに焦点を当てた催しはまだ限られているのが現状です。本学での今回の催しが、両国の相互理解に少しでも役立てたなら嬉しく思います。
登壇者の先生方、ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。