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子ども教育学科が出張講義「みんなの…能登の…作品からとどくもの」を実施──荒川区立尾久西小学校で図画工作・鑑賞の授業を行いました

2025年4月14日

取組概要

2025年3月14日(金)荒川区立尾久西小学校3年生の出張講義・図画工作授業(鑑賞)「みんなの…能登の…作品からとどくもの」を行いました。
この授業では、尾久西小3年生の工作「きって くっつけて」の作品を鑑賞したあとに、2024年1月能登半島地震、9月集中豪雨で被害を受けた珠洲市の小学校、中学校の「きぼうのてプロジェクト能登」で取り組んだ写真作品を鑑賞する授業です。

成果

◆「きって くっつけて」の作品鑑賞
初めてのこぎりを使った3年生が、切ってできた様々な木片を自分のイメージからボンドでつけて立体作品にしたものです。木片の組み合わせから、乗り物、動物、ロボットや花畑などを作り、それだけでなくそれぞれの場面を台の上に作り上げています。それぞれの作品をじっくり見ることから、作ったときのことを思い出しながら、見たものの感じを言葉や体の動きで表したりして、気づきを共有しました。

◆『きぼうのて能登』作品鑑賞
被災した珠洲市の子供たちが「希望の手」ってどんな手?…のテーマのもと、自分で撮影した写真作品を鑑賞しました。東京の図工専科の先生や、プロのカメラマンさんと一緒に授業を行い、一眼レフカメラをお借りして撮影しました。珠洲市小学3年生の作品は校庭の「朝顔と手」や、「手に乗せられた草の芽」、水道で見つけた「砂時計と手」の画像に題名を付けて、子ども達が思い描いた「希望」が表現されています。
鑑賞した尾久西小3年生は、映っているものの表情を細かく捉えて、ポーズを試したりしながらそれがどんな感じなのか…、どのような印象を受けるかについて活発な意見を出し合うことができました。「この題名をどう思う?」「本物の砂時計って、音が聞こえるかな?」「草の芽をもつ手と…言うけれど、これは「もって」いるんじゃない。芽を手のひらに乗せているんだ。だからやさしい感じがするんだよ。」
地震と集中豪雨でまだまだ復旧が進まない町で、子どもたちは学校に通い、授業を受け、作品を作り…日々を前向きに過ごしていること…東京の子どもたちがまず感じたことはそのことでした。

◆尾久西小3年生の授業の感想
≪きって くっつけてを見て≫ 
・一つの作品からいろいろな考えが出てきてとてもすごいと思いました。たくさんの作品があつまったら、同じ点やちがう点がたくさん見つかると思います。いろんな方向から見た方が、一つの方向から見るよりもおもしろいと気づきました。
・自分とはちがう工夫があっておもしろかったです。細かくなっているところがステキでまねしたいと思いました。
・みんなといろいろ想像すると、色々な見方もできるし、これからの図工の学習にも生かすことができると思いました。
色々な人の見方や、角度によって、何をしているかとか、何て言っているかが、それぞれで、一言の発言で、色々なことを想像できるということを知りました。
≪きぼうのて能登を見て≫
・地震がおきてもみんなといっしょに頑張ってて、すごいな、と思いました。地震がきたらこわい…と思ったけれど、みんなが楽しく生活をしてるから、よかったなと思いました。
・「めばえの手」がいちばんすごかったです。なぜなら手の中がうまい具合に見えなくなっていて、とても奥深い作品でした。
・「きぼうのて」の写真は、1枚の写真だけでも、いろいろなそうぞうができて、楽しかったです。同じクラスの子たちと見ると。一人ではでてこなかった感想がたくさんでてきて、みんなで見るよさが分かりました。
・砂時計の写真を見て、砂時計は音がしないけれど、写真だとなんだか(音が)聞こえてくるように感じました。実際には聞こえないものが聞こえてくるような感じになって、ふしぎだと感じました。
・大きな地震があっても元気があるのがびっくりしました。ぼく(だったら)元気がなくなります。1分見るだけで、いけんがすごく出ました。ただの写真ではない意味がすごくこめられた写真でした。
・地震があって一人一人つらい思いをしている人もいるのに、とてもきれいな写真ですごいなぁ…と思いました。私が気付いたことは、すべての写真に人の手がうつっていたことです。私はそれに気づいて「きぼうの手」というのは、そういう意味なんだと思い、すごいと思いました。
・きぼうの手の写真を見て、朝顔がしっかり写っていて、背景がボヤけていたので、朝顔がセンターになってて、アイドルみたいでした。
・私は「きぼうのて」の作品を見て、一人ひとりの想いが感じられました。私もこれからがんばっていこうと思います。地震があっても明るくしているポジティブな想いを忘れないでほしいです。

関連リンク

https://www.seigakuin.jp/session/95/