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健康医療

同志社大学

人工ヘモグロビンによる一酸化炭素中毒メカニズムの解明と後遺症の低減をめざした新たな治療へ

2021年4月7日

取組概要

理工学部北岸宏亮教授研究グループは、呼吸により吸入した一酸化炭素(CO)が、血液中だけでなく体内のどの組織にどの程度の速さで拡散し、蓄積するのかについて、人工ヘモグロビンを用いた動物実験で明らかにしました。

成果

暖房や電化製品の誤使用により年間多数の事故が発生するCO中毒のメカニズムやその後遺症の発症防止に対して、これまで抜本的な治療方法は確立されていませんでした。
しかしながら、今回の研究で東海大学医学部およびフランス国立保健医学研究所(INSERM)と国際共同研究チームを形成し開発した人工ヘモグロビン化合物『hemoCD』を用いることで、外部から吸引したCOガスが体内組織にどの程度浸潤し蓄積するのかについて、正確に計測することに成功しました。加えて、従来の治療法と『hemoCD』の投与を組み合わせることにより、血液および脳内に蓄積されたCOが効果的に低減することも判明し、COガスの急性中毒および後遺症の発症リスクの低減に対して、安全かつ効果的な治療方法になる可能性が示されました。

関連リンク

https://www.doshisha.ac.jp/news/2021/0329/news-detail-8182.html