取組概要
法学部の木村ゼミナールでは、地域創生への取り組みを実践する学びとして約10年にわたり群馬県上野村との交流を続けており、2021年度は3年生8人、2年生12人が上野村をフィールドとした活動を行っています。活動の一環として、上野村における関係人口の拡大と、空き家活用のモデルケースとなることを目指し、ゲストハウス「つばくむ荘」を開設。1/13に学生3名が上野村を訪れ、ゲストハウス運営に対する支援に関する提案を上野村長へ行いました。
上野村に定期的に通い、村の役に立つことをしたい人を「ほぼ村民」と呼び、ほぼ村民の憩いの場としてオープンさせたのが「つばくむ荘」です。「つばくむ」とは「突出する」という意味で、上野村の魅力を伝える取り組みを行ってきた学生たちが、世界に突出して誇ることのできる場所であるという意味を込め名付けました。このゲストハウスを「ほぼ村民」の拠点とすることで、大学生を中心とする若い世代が上野村に滞在しやすくなります。高齢化や過疎化が進む上野村の人々が抱えている人手不足などの問題解決の一助となることが期待でき、また、若い世代にとってはDIYや郷土料理などの上野村での体験や学びを得られるwin-winの関係づくりを目指しています。
成果
今回、学生たちが村長へ提案したのは、「つばくむ荘」の運営資金の捻出のため「上野村空き家活用モデル事業(仮)」として業務委託してもらうこと。更に、上野村の各集落および事業者と学生とのマッチングや村内の広報活動についても提案を行いました。大学生を中心とする若い世代が村を訪れ滞在する機会が増えれば、上野村の「関係人口」拡大のコアになると、そのメリットをアピールしました。
木村ゼミナール3年の栃本ひかるさんは「空き家をゲストハウスとして活用するところまで先輩達が調整してくれ、私たちは運営資金をどのように調達するかについて検討を重ねてきました。村長さんへの企画の提案時も、コロナ禍で3名という人数制限があり、私を含め携わった多くのメンバーが上野村へ行くことが出来ず残念でしたが、後輩へ引き継ぐまでには、ゲストハウスの運営を開始できるよう準備を進めていきたい」とこれまでの活動を振り返りました。
今後も法学部では、地域の課題を捉え、法的な知識・技能を活用しながら解決策を探る教育を展開していきます。
※関係人口とは
移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉。地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。
(出典 総務省 関係人口ポータルサイト)