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東京都

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研究

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免疫医療

慶應義塾大学

腸内細菌が作る低酸素環境で、腸炎抑制細胞が増加する仕組みを解明-酸素化や低酸素における発現遺伝子を中心とした新しい治療開発に期待-

2022年5月30日

取組概要

慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)の原田洋輔特任助教、内視鏡センターの筋野智久専任講師、内科学教室(消化器)の金井隆典教授らの研究グループは、小腸の上皮直下に存在する免疫細胞が腸内細菌によって形成される低酸素環境に適応することで誘導維持されることを発見しました。

ヒトをはじめとする哺乳類の消化管では、外界から来る食べ物や細菌に過度に反応することなく必要な栄養を取り込みながら、危険なものを判別・排除するといった高度な選択のバランスが保たれています。小腸では、胃から送られてくる物質の通り道との境界線に小腸上皮細胞が並んでつくる層があり、その細胞の隙間に挟まるようにしてさまざまな免疫細胞が存在することが知られています。とくに、小腸上皮間に多く存在するCD4+CD8αα+細胞は病原菌による腸炎の抑制に働くことが知られています。しかし、この細胞がどのような因子によって生まれ、維持されているのかについてはあまりよくわかっていませんでした。

成果

今回、研究グループは腸内細菌によって形成される低酸素環境と、低酸素環境に適した特徴的な遺伝子を発現し調節することによって酸素需要の少ないCD4+CD8αα+細胞が小腸上皮領域で存在できることを発見しました。

近年では腸内環境の乱れがさまざまな疾患の発症と密接な関係にあることがわかってきているなかで、免疫細胞が巧みに低酸素環境下で適応する仕組みを有しており、ホメオスタシスの維持に貢献していることを見出しました。本研究の進展により、酸素化や低酸素における発現遺伝子を中心とした新しい治療開発につながることが期待されます。

本研究の成果は、2022年4月15日(米国時間)に国際学術誌である『iScience』に掲載されました。

関連リンク

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2022/5/27/28-124077/