取組概要
2月15日(土)に福岡市を流れる室見川で、本学建築都市工学部都市デザイン工学科伊豫岡研究室が、地域の方々と協力し、シロウオ産卵場の環境改善を行う「室見川シロウオ産卵場造成プロジェクト」を実施。本学学生、一般ボランティア、関係者を含む約120名が参加しました。
従前から室見川では、毎年冬から春にかけてシロウオ漁が盛んに行われ、地域の伝統として親しまれてきました。しかし近年、河川改修によって川幅が広がり、川の流れが変わったことから砂が堆積しやすくなり、シロウオの産卵場となる川底の石が砂に埋没しています。本プロジェクトでは、シロウオの漁獲量減少の一因と考えられるこの課題に対して、地域と協力し環境保全とシロウオの繁殖を目的にしています。
成果
当日は、伊豫岡准教授による室見川の環境変化の話や、本学学生によるシロウオに関するクイズで参加者にプロジェクトの意義を説明後、作業に移りました。小雨が降る中、1時間におよぶ作業で、参加者が鍬やスコップで砂の中から石を掘り起こし、川底に運び込み、シロウオの産卵場を造成しました。
個体数減少のため、2023年・2024年と2年連続で休業していたシロウオ漁は、個体数変化の調査も兼ねて3年ぶりに実施予定です。学生は漁の開始に向けて、事前に行われた簗かけの作業も手伝い理解を深めました。
プロジェクト参加者からは「こうやって身の回りの環境を自分たちの手で守っていくことが大事だと思い参加しました」や「自分の子どもたちにシロウオ含めさまざまな生き物が育つ室見川を残していきたい」など、さまざまな声が上がりました。