取組概要
7月15日に、経済学部・国際環境経済学科・藤山ゼミの主催で、草加高校との高大連携のプログラムを行いました。27名の草加高校生(1年生・2年生)が参加しました。当日には、草加高校の市川先生、小松原先生、川崎先生にもご同行いただきました。
成果
プログラムは3部構成で行われました。第1部ではゼミ生の三浦さん(3年)が、高校と大学の学びの違いについて、大学で培う「専門性」や、自ら発見する必要がある「問い」を軸に説明しました。最後には、AIが台頭する時代に価値を見出される存在になるための鍵として「良い問い」を挙げ、高校生の皆さんに解説しました。また、高校生と大学生の混合グループをいくつか作り、実際に大学生がどのように学びを深めているのかについて議論しながら進行しました。
第2部では、まずゼミ生の芳賀沼さん (2年)が、高校生にもなじみの深い体育祭を例として、協力の難しさを示すゲームの解説をしました。さらに、協力を容易にするような社会的状況がどのようなものかについて考察を深めました。これらは、利得表を用いてのゲーム理論の基礎的な分析方法の解説にもなっていました。
つづいてゼミ生の池田さん(2年)による数あてゲームの解説がおこなわれ、ゲーム理論によって、お互いの読み合いを合理的に分析でき、それによって、社会の長期的な変化を予測できることが解説されました。ゲーム内で指定された数に最も近かった高校生の方への景品も用意され、楽しみながらゲーム理論を学んでもらうことができました。
最後の第3部では、教員の藤山先生による英語のスピーチの予定でしたが、よりアドリブ感を出すため、第1部と第2部の中の説明において、途中途中で、英語で言い換えたり、英語で質問をするということが既に行なわれていました。そのため、第3部自体は、ごく簡単な英語での全体のまとめとなりました。今年も海外での学会報告をされた教授の英語を聞くことで、大学レベルの英語を体験してもらいました。この趣旨は、英語はたとえ流暢でなくても、情報が伝わり、意見交換ができればそれで十分ということを示すことでした。
今回の高大連携プログラムでは、大学生からの解説を通して、高校生の皆さんに高校と大学での学びの本質的な違いや、大学生がどのような専門性を学んでいるのかについて理解してもらえるよう、企画内容を考えました。
結果として、高校生と大学生の垣根を越えてグループ内で積極的に双方向の会話がなされ、賑やかに進行していくことができました。
参加して下さった27名の草加高校の生徒のみなさま、引率をいただきました市川先生、小松原先生、川崎先生にここに記して感謝を申し上げます。
藤山ゼミの学生としても、高校生との会話や説明をするという一連の活動を通して「専門性」や「問い」について考えを深める良い機会になったと感じます。また、2年生は今後のゼミでの学修を、3年生は卒論執筆を進めていく上で、自分自身の学修や学校生活を振り返る貴重な時間となりました。
文章:国際環境経済学科3年 藤山ゼミ 三浦瑛
監修:国際環境経済学科 教授 藤山英樹