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実施地域

東京都

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取組内容

地方創生・地域活性研究

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連携状況

他大学, 企業

東京農業大学

ロシアウラジオストク地域における日本型農業の提案事業

2020年7月21日

取組概要

ロシアのウラジオストク地域におけるいちご栽培の実証実験を通じて新たな日本型農業モデルの提案を研究の目的としている。国際的視点では、多収量で生産性の高い品種により高収益収益性を上げる施設型園芸栽培が基本となるオランダ式農業、狭い面積で個人事業主、もしくは少人数で、高品質、高付加価値品種を生産する日本型農業という違いがある。前者が加工特性の高い農産物生産に向き、後者は生で食する品種の栽培に適しているのが特色である。特に日本の品種は「甘み」の強い品種に重点がおかれ、これらの品種の栽培に適した栽培システムが発展してきた。同時に施設園芸設備も独自の進歩を見せている。この研究によって、1)新たな農業経営形態による日本型農業モデルの構築、2)国外への展開、3)地域活性化につなげたいと考えている。

2018年からロシアウラジオストクの極東連邦大学(FEFU)と共同研究として炭素強化プラスチックを用いた「トラス構造」の新しいタイプのビニールハウスを用い、糖度の高い「ペチカほのか」を試験栽培した。この間に得られた経験や問題点を商業化に向けて生かしつつ、日本企業の技術力を結集した「日本型農業の有利性」を最大限活用し、極東地域における地域活性化を目指した農業の振興をめざす。

成果

1)イチゴの苗のロシア国内での栽培が初めて可能となった。
2)トラスト型ハウスを建設した。
3) イチゴ(ペチカほのか)の試験栽培が認められた。今後「品種のロシア国内での登録」により開発者の権利を守る対策を講じる。すでに、ウラジオストクのイノベーション社の協力によりロシア農業省より商業化に向けた手続きが進行している。
4) ①農大②FEFU(土地提供)イノベーション(ロシア品種登録他担当)③日立キャピタル(コンサル担当)④サクラ化学工業(ハウス資材担当)⑤ホーブ株式会社(イチゴ栽培担当)との協働プロジェクトの成果として9月にFEFUで開催された東方経済フォームで成果物として収穫したイチゴを披露した。

イチゴ栽培の商業化にむけた取り組み開始:2019年からロシアウラジオストクにおける試験栽培結果をうけて、これらの経験で得られた問題点や経験を商業化に向けて生かしつつ、日本型農業の有利性を最大限活用し、極東地域における地域活性化を目指した農業の振興をめざしている。


※この取組は、提言・事例集『私立大学理工系分野の研究基盤の強化と向上-科学技術イノベーションの推進に向けて-』で紹介した研究事例です。
詳細等は関連リンクをご覧ください。

関連リンク

https://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=2822