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豊田工業大学

微細構造光ファイバによる広帯域光波の創生・制御の研究

2020年9月8日

取組概要

独自の技術で実現した微細構造光ファイバにより紫外から中赤外域に及ぶ広帯域な高コヒーレント光の創生およびその制御等により、これまでに実現されていない高機能高コヒーレント光の発生制御技術開発を目的とする。

テルライトガラスやカルコゲナイドガラス等の高非線形ガラスは石英ガラスより数10倍から数100倍の高い非線形性および中赤外に亘る広い光透過特性を持つ優れた素材である。これら素材を使い、新機能非線形光導波路素子の研究が行われてきたが、実用には至っていない。それは、高非線形ガラスの場合、材料分散が大きく、高効率非線形効果の発現に必要な波長分散の低減が困難なためである。我々はこれまでに高非線形ガラスを用い微細構造光ファイバを実現し、波長分散を広帯域で零(絶対値を極めて小さくすること)および平坦化できるすることを示し、近赤外から中赤外に及ぶ広帯域での位相整合が取れる等の特異な特性が実現できることを実証した。高非線形ガラス光ファイバを設計・作製が可能で、かつ素材から非線形光学現象までの研究に亘る一貫した研究ができる研究機関はなく、我々はその研究の実施可能な唯一の研究グループである。我々の研究成果は、これまで30年以上研究されてきたが進展のなかった高非線形ファイバ素子研究のブレークスルーとなるものであり、広帯域コヒーレント光発生、光パラメトリック効果による光信号処理等の広帯域光波の創生・制御を実現の基礎になるものである。

成果

フッ化物光ファイバにより波長帯域0.35から6.28μmの4オクターブを超えるSC光の発生に世界で初めて成功し、さらに、カルコゲナイド光ファイバによりこれまで発生された中で最も広帯域な2から14.μmに亘る高コヒーレントスーパーコンティニューム光の発生に初めて成功した。また、テルライト微細構造光ファイバにより石英光ファイバの1.5倍の光パラメトリック増幅帯域が得られることを世界で初めて実証し、さらにカルコゲナイド微細構造光ファイバにより最近注目されているSi光導波路による増幅帯域の9倍以上の6500nmにも亘る光パラメトリック増幅が可能であり、また、その特性を活かした低雑音相関光子対生成が可能であることを明らかにした。

本研究の成果は赤外分光に革新的発展をもたらし、環境ガス、劇物・毒ガス検出、ガン組織・細胞の検出、さらには呼気の分析による病気の診断、また物質の状態変化やプラズマ、ラジカル分子の生成消滅過程のリアルタイムでのモニタリングに活用でき、基礎科学の発展、環境対策の進展、医療技術の革新、さらにはテロ対策に大きな力を発揮すると期待できる。


※この取組は、提言・事例集『私立大学理工系分野の研究基盤の強化と向上-科学技術イノベーションの推進に向けて-』で紹介した研究事例です。
詳細等は関連リンクをご覧ください。

関連リンク

https://www.shidairen.or.jp/topics_details/id=2822
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